萎縮性胃炎とは
慢性胃炎が長期間続いてダメージが蓄積し、胃液や胃酸を分泌する組織が縮小してしまい、胃粘膜が萎縮している状態です。
萎縮性胃炎が進行すると胃がん発症のリスクが高くなってしまいますので、注意が必要です。主にピロリ菌感染による慢性胃炎によって生じます。
症状
胃液や胃酸の分泌が不足して、食欲不振や胃もたれ、みぞおちの不快感、膨満感などの症状を起こします。ただし、無症状のまま進行して萎縮が広がってしまうことがあり、注意が必要です。
診断
胃カメラ検査では、萎縮の範囲や状態を直接観察できます。また、組織を採取して確定診断が可能です。ピロリ菌感染の有無を確認することもできます。また血液検査などを行うこともあります。
治療
ピロリ菌を除菌することで萎縮の進行を止めることができます。慢性胃炎が早期のうちに除菌治療を成功させれば、炎症の再発を効果的に予防できるため、胃粘膜の萎縮といった変化の予防にもつながります。
ただし、ピロリ菌除菌に成功した場合も、胃がん発症リスクがゼロになるわけではありませんので、早期発見のための定期的な胃カメラ検査は必須です。
予防・改善
ピロリ菌に荒らされた胃粘膜は、塩によってさらにダメージを受けることがわかっています。食事の際の減塩を心がけ、野菜や果物を積極的にとるようにしてください。
ストレスを上手に解消し、喫煙、過度のアルコール摂取を控え、休息や睡眠をしっかりとることも役立ちます。